飛行日記


土曜日、東京に戻ってきました。

妹と妹の彼氏が車で空港まで送ってくれました。

いつもなら高速に乗るけれど、妹の彼氏は、

「お姉ちゃんにきれいな景色を見せたい」と言って、車を海岸線に走らせました。

台北に滞在したとき、天気はイマイチだったのに、

帰る日に、目が眩むほどいい天気になりました。



車が少なかったせいか、思ったより早く空港に着きました。

ぎりぎりではないけど、ゆっくりする余裕もなかったので、すぐにバイバイした。

今まで日本、台湾を往復したけれど、

妹が空港まで見送りにきてくれたのは、初めてのような気がします。

(大抵仕事で帰国するので、会社の人と一緒だと見送りは不要)


空港は別れと出会いの場所、とわたしは言ったら、

隠された感情を見抜かれたかどうか分かりませんが、

ある人に「空港は飛行機を乗る場所」と、イタズラっぽい口調で言われました。

なるほど、となんとなく納得しました。

税関を通ってすぐ免税店で頼まれたおみやげを探したら、

店員さんはずっと後ろについてきました。

煩わしいし、落ち着かないのでさっさと買物を済ませて搭乗口へ。



なぜか独りになりたい気分なので、チェックインするとき、

隣が空席の席をお願いしたが、先客がいたので、空いている席へ移動。

それから、東京まで約2時間半の飛行、自分でも意外なことがありました。




飛行機の中で泣きました。。。。。




台北を離れ難いからではなく・・・・(おーい)




席につくと、すぐに本を取り出して読み耽っていました。

劉若英の新作、「我想跟你走」。



まさかこの本に泣かされると思いませんでした。

彼女の文章はいつも簡単な文字であらゆる感情を表現します。

淡々と。

冷静に。

でも、確実に胸の奥に触れるものがあります。

そういえば、

先に読み終えた妹は、「なんだか泣きたくなる」と感想を述べました。


ぼーとしている間に、

気持ちはこの本に呑みこまれたまま、東京に着きました。

飛行機を降りた途端、冷たい空気に包まれました。

浪漫飛行はなかったけれど、ともかく戻ってきました。

新宿行きの電車の中、ほとんど爆睡しました。

お土産いっぱいのスーツケース(←重かった…)をひっぱって、

夜空を照らすお月様を背中に10日ぶりの我が家へゆっくりと歩きました。